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PDB(Protein Data Bank)から電子密度マップをダウンロードして、
PyMOLで表示して画像を出力する方法を紹介します。
【2025.3.1追記】
CCP4ファイルのダウンロードが見つからないので、コマンドから電子密度マップを読み込みます。
電子密度マップ表示
- 全体の表示
fetch (PDB ID), type=2fofc
電子密度マップを読み込みます。
isomesh (任意の名前), (電子密度マップ), (sigma)
PDBと電子密度マップを読み込んで、全体を表示します。シグマは入力しなければ、デフォルトで1となります。
fetch 2BU4
fetch 2BU4, type=2fofc
isomesh mesh_all, 2BU4_2fofc, 1.1
- 部分と周辺表示
isomesh (任意の名前), (電子密度マップ), (選択), buffer=2, (sigma)
buffer=2で2Å拡大した格子内のマップを表示します。例ではリガンドを選択しました。
isomesh mesh_ligand, 2BU4_2fofc, selection=(resn 2GP), buffer=2, 1.1
- 部分表示
isomesh (任意の名前), (電子密度マップ), (選択), carve=2, (sigma)
carve=2で2Å以内のマップを表示します。
isomesh mesh_ligand_carved, 2BU4_2fofc, selection=(resn 2GP), carve=2, 1.1
上記画像はメッシュの色と太さを変更しております。変更方法については、記事の後ろのほうで解説してます。
以下、古い記事です。
電子密度マップのダウンロード
- PDB
から、電子密度を表示させたいタンパク質のページにアクセスします。
- 下の方の "Experimental Details" の中にある "EDS" をクリック
- 左の "Download" の中の "Maps" をクリック
- プルダウンメニューから
・Maps format : CCP4
・Type : 2mfo-dfc
を選んで、"Generate map"をクリックするとリンクが現れるので、gzファイルをダウンロードして、解凍します。
- ファイル名の変更
PDBファイルとCCP4ファイルの名前が一緒だと、同時に開けないので、どちらかを適当な名前に変えます。
例では3alp.pdbと3alp_map.ccp4としました。
PyMOLで表示する
- PDBファイルとCCP4ファイルを開く
File → Open
- 全体を表示する
isomesh (任意の名前), (CCP4ファイルの名前), (sigma)
でマップを表示します。例えば
isomesh map, 3alp_map, 2.0
とすると、mapという名前で2.0sigmaの電子密度マップのオブジェクトを作成します。
- 一部を表示する
表示するアミノ酸残基などを選択してパネルを作成します
select (任意の名前), (対象)
例えば、chainAのCys51とCys124をcysteineという名前で選択します。
select cysteine, (resi 51,124 and chain A)
続いて、電子密度を表示します。全体のときとほとんど同じで、最後に選択した対象を追加します。
isomesh (任意の名前), (CCP4ファイルの名前), (sigma), (選択した対象)
先ほど選択したcysteineの電子密度をssmapという名前で作成します。
isomesh ssmap, 3alp_map, 2.0, cysteine
表示を整える
- 色を変える
color grey50, ssmap
もしくは、オブジェクトパネルの "Color" で色を選択します。
- メッシュの太さを変える
set mesh_width, 0.5
- 最後に背景を白にして、スティック表示にするとこんな感じです。
例があまり良くなかったような気もしますが、以上です。
詳しい情報やきれいな図の例はPyMOLWiki Display
CCP4 Maps
を参照ください。