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Pymolではタンパク質分子を重ね合わせて構造の相同性を可視化して比較することができます。また、RMSD(Root Mean Square Deviation)も計算されます。
RMSDは平均二乗偏差のことで、対応する2点の距離それぞれを二乗し、その相加平均の平方根として定義されます。RMSDが小さいほど構造の類似性が高いことを意味します。
分子の重ね合わせ
- ファイルを開く
重ね合わせたい分子(PDBファイル)を二つ開きます。
- 表示形式の変更
必須ではありませんが、cartoon表示に変更します。
Hide → everything
Show → cartoon
- 重ね合わせ
alignコマンドを使って重ね合わせます。
align source, target
source : 動かす分子
target : 重ねる対象
今回は
align 1cbs, 1hmt
RMSDも計算されます。
RMSDによる色分け
- スクリプトの保存
ColorByRMSDより、
右上の "colorbyrmsd.py" をダウンロードします。
- スクリプトの実行
(1) File → Run より、保存した "colorbyrmsd.py" を実行
(2) コマンドラインより
colorbyrmsd source, target
濃い青から紫は、濃いほどよく重なっており、白い部分は重ね合わせに使われていません。
RMSDの値を可視化することができました。
おまけ コマンドを使わない重ね合わせ
オブジェクトパネルより
Action → Align → to molecule → 対象を選択